心房細動ってどんな病気?【前編】

MedLife

こんにちは!

今回は、心房細動という病気について解説していきたいと思います!

すずねこ先生
すずねこ先生
この記事でわかること!
  • 心房細動はどういった病気か、どのような人になりやすいか、心房細動が引き起こす心不全や脳梗塞について理解することができます!

はじめに

「最近、動悸がよく起こるな」

「脈が飛ぶような感じになるな」

「血圧を測ってみたら、普段より脈が早いぞ」

といった症状を感じたことはないでしょうか。

それは、もしかすると心房細動の症状かもしれません。

すずねこ先生
すずねこ先生

心房細動とは、不整脈の一種です。

不整脈は脈が乱れる病気全般を指す言葉であり、その中に様々な分類があります。

不整脈の中には健康な人でも誰でも起こり得るものや特に治療しなくても良いものもあれば、治療が必要なものもあります。

今回お話しする心房細動は、治療が必要な不整脈です。

心房細動とはどのような病気なのか?なぜ治療が必要なのか?どんな治療法があるのか?

そういった内容を説明したいと思います。

心房細動とは何か?

心房細動とはどういう病気なのでしょうか?

すずねこ先生
すずねこ先生

まず前提知識として、心臓の中は心室と心房という2種類の空間があります。

これらの心室と心房は左右に1つずつあるため、左心房、左心室、右心房、右心室の4つの部屋に分かれることになります。

通常、心臓には規則正しく電気が流れて、この電気刺激によって規則正しく動くことになります。

これを、洞調律と言います。

心房細動とは

心房細動とは、この心房が規則正しく動かずに細かく動いてしまうことで、脈がバラバラになったり、脈が早くなりすぎたりする病気です。

〈心房細動の心電図波形〉

多くの場合は左心房が引き金になります。

病気が起こった初期の段階では、規則正しい通常の脈、すなわち洞調律から心房細動に急激に変わります。

発作的に起きることから、発作性心房細動と呼びます。

正常な人の脈拍数は1分間に60~100回程度ですが、発作性心房細動で脈が早くなりすぎると、1分間に150回程度になる人もいます

これは100mを全速力で走ったあとの脈拍数と同様です。

そのため、ただ座っているだけでも急激に胸が苦しくなったり、時には胸が痛くなることもあります。

一方で、脈拍数がそれほど早くならずに、脈が乱れるだけの人もいます。

その場合、大した症状が出なかったり、何も感じない人もいます。

安静にしていると何も症状を感じず、階段を上ったり走ったりした時だけ、普段よりも息切れが強いと感じる人もいます。

このように症状や発作の出方については個人差が大きいです。

この発作性心房細動は、数十分で治まることもあれば、数時間続くこともあります。

持続する時間は様々ですが、最初の発作はいずれは治まります。

そして、こういった発作は、およそ半分くらいの人は繰り返すことになります。

何度か発作を繰り返しているうちに出現する頻度が多くなり、出現している時間が長くなり、ついには自然には発作が止まらなくなります。

つまり規則正しい洞調律には自力で戻れなくなるのです。

このような状態を持続性心房細動と言います。

脈が早かったり乱れ続けることによる症状が続くことになりますが、段々と体が慣れてしまうため、実は派手な症状が無いまま過ごしてしまうこともあります。

そのため自覚症状が特になく、健康診断の心電図を契機に持続性心房細動が見つかる人も多いです。

どういう人がなりやすいか?

次にどういう人がなりやすいかについてです。

すずねこ先生
すずねこ先生

心房細動が起きやすい要因はあります。

起きやすくする要因

他の不整脈にも共通して言えることですが、過度の飲酒や喫煙、寝不足は心房細動を起こしやすくなります。

高血圧やコレステロールの異常などの生活習慣病も影響します。

一方で、これらの誘因が無くても、心房細動が起きる人がいます。

40歳では100人に1人いるかどうかですが、高齢になるほど心房細動がある人は多くなり、70歳では30人に1人くらいに認められます。

年を取るだけでも起きてしまうのです。

また、心臓以外の病気が原因で心房細動が発生する可能性もあります。

例えば、甲状腺です。

甲状腺は首の下の方にあるホルモンを出す臓器ですが、こちらの異常では心房細動になり易くなります。

甲状腺の異常は若い方でも時折見かけますので、心房細動を起こされた人は必ず一回は甲状腺の数値を採血で確認します。

その他の影響する病気がないかどうか、心臓の構造的な異常がないかどうかを確認するために、心電図だけでなく、採血、胸部レントゲン、超音波検査などを行います。

心房細動が引き起こす脳梗塞や心不全について

最後に、心房細動が引き起こす脳梗塞や心不全についてお話します。

すずねこ先生
すずねこ先生

さて、心房細動は急に胸が苦しくなる人達がいる一方で、大した症状が無い人達がいます。

症状の無い人は、心房細動を放置して良いのでしょうか?

まなみ
まなみ

基本的にはNOです。

症状があっても無くても、重大な2つの病気を引き起こす可能性があります。

それは脳梗塞心不全です。

心臓の病気なのに、なぜ脳の病気が出てくるのでしょうか?

すずねこ先生
すずねこ先生

心房細動では心房の動きがバラバラになることにより、心臓の中に、よく動いている部分と、あまり動いていない部分が出てきます。

心臓があまり動いていない部分では、血液の流れが滞ります。

体の中であっても、血液は流れていないと固まってしまうため、心臓の中に血栓という血液のかたまりが出来ることとなります。

この血栓は、最初は心臓の中に張り付いていますが、何かの拍子に剥がれて飛んでいってしまうと、他の部分の血管を詰まらせる原因となります。

この時に、例えば脳の血管に流れて詰まってしまうと脳梗塞になってしまうのです。

もちろん脳梗塞になる原因は心房細動だけではありませんが、心房細動が有る場合、心房細動が無い人と比べると 3 ~ 5 倍くらい脳梗塞になりやすくなってしまいます

さらに悪いことに、心房細動による脳梗塞は重大な後遺症を残すことが多く、半身麻痺、言葉をしゃべれない、食べ物を噛んだり飲み込むことが出来なくなるなど重い障害が出てしまいます。

後遺症が出てからでは遅いので、出来るならば予防的に対処したいものです。

心臓細動が心不全を引き起こす

もう一つの大きな問題は心不全です。

心房細動による脈の乱れや脈拍数が早くなりすぎることは心臓の負荷になり、心不全という不調に繋がります。

特に、急激に状態が悪化する急性心不全になると、安静にしていても呼吸が苦しくなり、会話をするのも困難なほどになります。

中には酸素や人工呼吸器が必要になり、治療が遅れると命に関わる可能性もあります。

また、初期に心不全にならなかった人でも、心房細動が長く続くことで段々と心臓の動きが悪くなってくる人もいます。

心臓の動きが悪くなってから治療しようと思っても、心房細動が長く続くと心臓の形自体が変形してきてしまうので、完全に元通りとはいきませんし、呼吸困難などの症状が残ってしまうかもしれません。

やはり、早い段階で治療を考えたいものです。

さて、心房細動についての解説の前半はここまでとなります。

次回の後編では、心臓細動の詳しい治療方法についてやっていきたいと思います!

すずねこ先生
すずねこ先生

今回のまとめ

今回のまとめ
  1. 心房細動は不整脈の一種で、心房が細かく震えることで脈が乱れたり速くなったりする病気で、発作性から持続性へ進行することがあります。
  2. 動悸や息切れなどの症状が出る人もいれば、まったく自覚症状がなく健康診断で見つかる人もいます。
  3. 加齢のほか、高血圧・飲酒・喫煙・寝不足・甲状腺異常などが発症のリスクになります。
  4. 心房細動を放置すると、心臓内にできた血栓が原因で脳梗塞を起こす危険が高まり、さらに心不全につながることもあります
  5. 症状の有無にかかわらず早期発見と適切な治療が重要であり、定期的な健康診断が大切です

今回も、最後までお読みいただきありがとうございました。

それでは、また別の記事でお会いしましょう! 

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